探偵ってどんなことするの?
やっぱりアニメのコナンとかみたいに、事件を解決したりするの?
何でも調べられたりするの?
と聞かれます。
皆さんそんな風にお思いかと思いますが、現実的に言いますと、ほとんどどが浮気調査です。
その次に婚前調査である、素行調査となります。
どちらも行動調査となり、基本は、対象者を尾行し、行動等を監視することとなります。浮気調査は、浮気の証拠撮影、相手の特定がメインです。素行調査は、対象者の行動を重視し、勤務先や交遊関係を調べることがメインです。
最も時間を費やすことは張り込み
調査している中で、最も時間を費やすことは張り込みです。どうしても尾行しているイメージが多いと思いますが、対象者の出入りを待つことがほとんどです。
実際、ご自分の行動を思いおこして見て下さい。起床し、自宅を出て出勤し、帰宅する。その間に多少出掛けるとすれば、ランチや買い物をする位だと思います。主婦であれば、家事をこなし、買い物に出て帰宅する。
その間尾行をするのは自宅や会社から出てどこかに入るまで、また、自宅や会社に入るまでとなります。
もちろん、友達とショッピングしている間はずっと動きっぱなしではありますが、喫茶店に入ったり、店舗に入ったり、と店内に入ります。
そういった場合、調査内容によりますが、調査員は店舗内にはあまり入らず、出入口を張り込みするわけです。
そういったことから、張り込みの時間が多くなります。
そこで、張り込みですが、基本的に対象者が出てくることを、ひたすら待つことになります。
買い物や食事、飲み会であれば、対象者が出る時間はある程度予測することができます。ですが、勤務先からいつ退勤するか、はたまた自宅から何時に外出するかわからない時は、非常に長い時間となり、苦痛となる場合もあります。
最近のラブホテルは「サービスタイム」が設けられており、最大16時間なんてラブホテルもあります。
待つだけなら、「辛抱強いからいくらでも待てる」と思う方もいらっしゃるでしょうが、これが案外大変なときがあります。
住宅地の張り込みは大変
調査車輌で張り込みができればまだいいのですが、車輌が停車できない住宅地などがあります。そういった場合調査員は、その住宅地内に立って張り込みをします。
また、夏の炎天下、日陰がない場所や、台風や大雪の中、雨風をしのぐひさしが無い場所でじーっとしていなければいけないこともあります。
張り込み自体ももちろんのこと、対象者にバレることなく、近隣の住人へも不審に思われることなく、行わなければいけません。
また、張り込みといっても、対象者を見落とさないように、出入口を見続けなければいけません。
ですから、天候がどうであれ、長時間立ち、集中を途切れさせず、出入口を見続けられなければならないのです。その状態で、前述のラブホテルでしたら、最大16時間見続けなければならないのです。
尾行について
対象者は千差万別ですので、歩行速度、歩行位置、歩行ルート皆さん違います。歩きだけではなく、車やバイク、自転車やタクシー、電車、飛行機など様々です。
歩きの場合、男性でせっかちの方で早足で脇見もふらず、人混みを掻き分け歩く場合もありますし、ブラブラ歩き、周囲を見ながら歩く方もいます。もちろん、走って移動する方もいます。
そんな対象者の速度に合わせながら、一定の距離を保ち、後を追います。
一定の距離を保っている為、路地を曲がりすぐのマンションに入った場合には理論上、見失ってしまうことになります。
しかし、そこはプロですので、路地を曲がったら猛ダッシュ。一秒足りとも視線を離さないようにします。
また、夜間の住宅地等は通行人がほとんどいないので、距離を空けたい所ですが、暗闇に紛れ、見失う恐れがあります。その為、足音を忍ばせ、かつ、距離を保ち、追います。
車の場合、ウインカーを出さずに曲がる方、法定速度以下で走行や、逆に速度超過で走行する方など様々です。
ゆっくり走行する場合は、逆に距離を空けますが、なかなか難しく、すぐ追い付いてしまいます。速度超過や急に曲がる場合は、他の車に紛れながら、車線を変え、予測をしながら追います。
自転車の場合、スポーツタイプの自転車で、車道を走る対象者には苦労させられます。
大半の調査員は車で現地に向かいます。その為、自転車はほとんど折り畳み式自転車を積んでいます。ギアがあることは必須ですが、インチがどうしても小さくなります。
その為、対象者がひとこぎすると、こちらはふたこぎ必要とな・・・
お分かりになりますよね。こぐ回数は倍にしなければいけません。これが電動自転車の場合も大変です。対象者は楽々悠々と坂道を登りますが、こちらは人力です。後は体力勝負です。
こういったことが、実際、調査現場で行われています。
探偵業(調査員)に向いている人はどんな方か
どの職業でも向き不向き、仕事の好き嫌いは当然あると思います。
個人的に勝手に箇条書きにしてみました。
- 現場や状況に応じて対応ができる人
- 考えが柔軟な人
- 人間が好きな人
- 人生経験豊富な人
- 色々な職種を経験した人
- 調べることが好きな人
- 想像力が豊かな人
- 忍耐強い人
と、色々あります。
探偵業に向いている人は、ズバリ「探偵を好きでやりたい人」
どんな仕事でもやりがいが不可欠ですが、それ以上にこの職業はやる気が求められます。やる気は誰でも起こせるものではありません。
ですから、この仕事が好きで、どんな困難な調査でもやってやろう!との強い気持ちが必要となります。
他の条件はとして
この仕事は基本的に二人一組で行います。ですから、極端な話、 相方が補えればオーケーです。
二人一組ですから、張り込みは交代で行えばいいですし、経験豊富な相方から、情報を仕入れればいい訳です。また、指示を出して貰えばいいのです。
現場の数をこなしていけば、それなりに体が勝手に動くようになりますしね。
探偵学校がありますが、大金払って座学を習うより、実際の調査を行う方が何倍も勉強になると思います。
探偵になりたい方は、探偵会社の社員等になり、直接調査をし、習う方をおすすめします。